9月2日（土）23:30 我が家の次ニャン坊、
チビが亡くなりました。11歳でした。
2021年8月からリンパ腫を患っていました。
2.3週間前まで、ご飯をある程度食べられていましたが、一週間ほど前から、ほぼ寝たきりになり、数日前からはトイレも自力でいけなくなりました。最近はずっとオットのベッドがある、リビングの端の、マットの上で寝ていました。
9月2日（土）その日私は休みで、朝から洗濯をしたり、チビを気にかけながら、家の掃除をしたりして過ごしました。
チビが寝ている場所のすぐそばに移動させたトイレの猫砂を、スコップでかき回したら、本能なんですかね。もう起きあがる力もないのに首をもちあげたので、
「トイレしたいのかな」と、抱き上げたら、すでにおしっこで下半身がびしょびしょでした。
私はどうしようもなく悲しくて、どうしようもなく愛しくなって、チビの体を綺麗に拭き、大判のタオルでくるんでしばしチビを抱きしめて過ごしました。
そのあとは、オットのベッドの上に、簡易的な寝床を作り、チビを横たえました。
うつろな目をしながら、横たえられた形のままのチビを、時々、寝返りの意味で体の向きを変えながら見守ります。
夜、なんだか胸騒ぎがしたので、オットと寝室を交代してもらい、オットのダブルベットに横たわったままのチビの隣で私が眠ることにしました。
胸騒ぎがした私は、愛猫の死期を悟る天才かもしれません。もしくは、チビが私に「そろそろだから、隣にいてよ」と話しかけてくれたのかもしれません。
9月2日（土）23:30に、大きく吸い込むような呼吸を6回して、静かに息を引き取りました。その大きく吸い込むような呼吸の時、私は「あ、これが最後だ」と、わかりました。
目の前で愛猫を看取ることができました。
私はしばらく嗚咽を漏らしながら、2時間ほどチビの名前を呼び体をさすり、泣き続けました。死後硬直が始まるまでの時間の猶予を、まだやわらかく、温かいチビの体に触れていたかったのです。
そのあとは、尿漏れなどで汚れてしまったであろう体を綺麗に拭き、夏場なので身体の下に保冷剤を入れ、深夜でしたが、火葬業者さんに電話し、9月3日（日）夕方から火葬の予約をお願いしました。
オットは、土曜日仕事だったので、チビが息を引き取ったとき、すでに眠っており、起こすのも悪いなと、SMSで「23:30チビたんがお空にいきました」と送ったのですが、メッセージに気づいて深夜２時半ころ起きてきてくれました。
「そうか。チビ、頑張ったな。すごいな。奇跡だな」と。チビを撫でてくれました。
日曜日、移動火葬車の葬儀屋さんが来るまでに、チビの祭壇を作りました。
葬儀屋さんは、丁寧に、優しくチビに接してくださり、静かな声で、
「本当にいいおうちにこれたんですね」と
声をかけてくれました。
火葬炉に入る時、
「最期に撫ででてあげてください」といわれたとき、葬儀屋さんの前では我慢していた気持ちが溢れてしまい、
「チビたん、またね。ありがとうね。いい子だったね。また毛皮着替えて会いに来てね。待ってるからね。約束ね」と、私は号泣しておりました。
火葬が終わりましたら、オットとお骨上げをし、チビのすべての骨が、白い骨壷に収まりました。
私は、涙が止まらないほど泣きましたが、
不思議と後悔や、喪失感のような気持ちはありません。
人間のエゴだと知りながらも、最良の治療を受けるためチビを背中に背負って奔走した日々。
そんな私の行動を、「やりたいように」と見守ってくれたオット。
それに答えるかのように、余命中央値が半年だと言われるリンパ腫を飄々と生き抜いていくチビの姿。
チビがだんだん悪くなっていく中でも、チビを取り囲むように過ごしてくれた他の4猫。
何も悔やむことがないのです。ただ、寂しいだけで。
命と真正面から向き合った結果であれば、それでいいのです。
今チビは、お空でくつろぐ間もなく、急いで毛皮を着替えて、もう一度、私に会う支度をしてくれているでしょう。
私は、チビの闘病や、仕事を最優先するあまり、自分のことまで手が回らず、この2年ほどですっかり不健康な身体になっていましたことに、チビが亡くなる前日の健康診断で気がつきました。
もう一度、毛皮を着替えたチビのお世話をさせてもらうために、少し自分の健康を省みるきっかけももらいました。
だから、バイバイはないよ。チビたん。
また会いに来て。子猫じゃなくても、成猫さんのお身体をちょっと拝借してもいいよ。私はあなたの懐っこさと、人を疑わない瞳を、絶対に忘れない。必ず見つけるからね。
またね。ちびたん。
